AGC株主総会で宣伝行動

 2020年3月27日東京會舘で開かれたAGC第95回定期株主総会に対して、旭支援共闘会議として宣伝行動を行いました。

 かねてよりの新型コロナ感染拡大。株主総会は中止にはならないのだろうか…と半信半疑でしたが、予定通りの開催でした。

 AGCは例年総会で上映する決算報告の動画をユーチューブで公開するなどして、出席を抑制しました。

https://www.agc.com/ir/event/meeting/2020.html

 決算は結論的に減収減益です。世界恐慌が始まった中で、さらなる減収減益は避けられないでしょう。世界中で非正規職の解雇が始まる可能性が高まっています。そういう中での株主総会です。

 韓国の旭非正規職支会チャ・ホノ支会長に電話であいさつと訴えをしてもらいました。

チャホノ支会長からのメッセージ

 AGC株主総会で日本の労働者、市民の皆さんが宣伝戦をやっていると聞いて驚きました。皆さんと共に闘います。ありがとうございます。

 韓国で旭硝子は不法行為を行っています。韓国の労働部、検察、裁判所も旭硝子の不法行為について認めました。

 私たちが旭硝子を解雇されて6年目を迎えていますが、旭硝子はこれまで行ってきたことを全く変えていません。6年目を迎えて、これからも後退することなく、必ず勝利するまで闘います。

 日本の同志の皆さんと、最後まで力強く闘っていきます。トゥジェン!

 韓国の当該が来日できなくても、日本の同志が彼らの分も闘いたいと思います。

 こんな時だからこそ国際連帯・階級的団結の力が問われているのです。

 日本の労働者民衆が、自らの問題としてAGCと島村社長の責任を追及して闘いましょう。

 闘争!

AGC・島村社長に責任あり!

何とかしろ!違法派遣・不当解雇

 昨年9月、日本経済新聞にAGC(旭硝子)島村琢哉社長の記事が連載されました。島村社長は、“小学生の時に「ひとりはみんなのために。みんなはひとりのために」という言葉を知って、自分が変わった。通っている教会の礼拝中に考えるのは「世界で働く5万4千人のAGC社員の幸せだ」”と語っています。

労働組合作った韓国の請負労働者を解雇

 労働組合を作るのは労働者の基本的な権利です。ところが、2015年にAGCの韓国子会社AFKの工場で働く請負労働者が、労働条件の改善を求めて労働組合を結成すると、その1ヶ月後、AFKは契約途中のこの会社との請負契約を解除して、会社丸ごと、組合員を工場から追い出したのです。以来5年、苦しい解雇撤回の闘いが続いています。島村社長の「みんな」の中にはこの請負労働者たちは入っていないのでしょうか?

違法派遣で起訴される

 しかもこの請負労働者たちは、偽装請負で働かされました。つまり実際はAFKが業務の指示を出す派遣だったのです。韓国では工場派遣は禁止されています。違法派遣でAFKと当時の社長が刑事告訴されました。

雲隠れした前社長

 ところが刑事告訴されるや、AGCはAFKの社長を入れ替えて、当時の社長は雲隠れしてしまいました。裁判にも出廷していません。

 本社の責任で解決してほしいと、申し入れを繰り返してきましたが、会おうともしません。

 島村社長は社会的責任を果たしてください。

韓国の請負労働者が組合を結成

 最低賃金ギリギリの賃金で、土日も休めない、風邪を引いても休めない、昼食時間は20分、ミスをすると懲罰で赤いチョッキを着せられる。文句を言おうものなら解雇が待っている。「もうかんべんしてくれ、人間らしく扱え!」

 2015年5月、AGC韓国子会社AFKの工場で請負会社GTSの社員として働く労働者138人が労働組合=「旭非正規職支会」結成。

不当解雇!5年を迎える闘い

 組合結成から1ヶ月後、まだ6ヶ月の契約期間があるにも関わらず、AFKはGTSとの請負契約を解除。組合員は、メール1本で全員解雇。

 5年を迎える現在も22人の組合員が、工場前のろう城場を守りながら、正社員として職場に戻せと闘い続けている。

 その闘いは、韓国のみならず、世界中の非正規職を撤廃する闘いでもあり、希望の光。

解雇の責任はAGC本社に

 日本のAGC本社は、この不当解雇について、韓国のAFK(アサヒフアインテクノコリア)は別法人なので全く関係も責任もないと言う。

 しかし、それは通用しない。

 子会社設立の前に「投資協定に関する覚書」を慶尚北道及び亀尾(クミ)市と締結したのにはAGC本社。地域社会の発展に寄与することを約束するのを条件に、慶尚北道・亀尾市はAGCに15年間の地方税減免、34万㎡の土地の50年にわたる無償賃貸契約などを約束した。

 AFKはAGCの重要な生産拠点となっている。

 もちろん連結決算。資本金の67パーセントはAGCが握り、社長は日本人で、本社の人事で派遣される。

 AGCは世界30をこえる国と地域でグローバルな事業展開をしている。さらにグローバル展開を加速するとして2018年に社名を「旭硝子」から「AGC」に変更した。テレビや電車内広告などコマーシャルにも力を入れる。

 韓国でのやり方はAGCが世界中でやること。許してはいけない。