2020年7月10日、不当解雇から5周年を期して、AGC亀尾(クミ)工場前のろう城場にて「非正規職撤廃、不法派遣粉砕、旭闘争5周年金属労組決意大会」が開かれた。日本の旭非正規職支会支援共闘会議からもメッセージを送付して連帯した。韓国から届いた記事を転載する。
http://www.ilabor.org/news/articleView.html?idxno=7558 (金属労組ニュース 2020.7.12)
”金属の旗を掲げ、旭工場に堂々と戻る”
10日、旭非正規職闘争5周年金属労組決意大会…労組、”現場復帰これ以上遅くならずに力を集める”
「労働組合の旗を掲げ、現場に戻ろう」「不法派遣、旭硝子は今すぐ直接雇用しろ」 金属労組が7月10日午後慶北亀尾AGCファインテクノ韓国(旧旭硝子ファインテクノ韓国・以下旭硝子)工場前で、「非正規職撤廃、不法派遣粉砕、旭闘争5周年金属労組決意大会」を開いた。大会に参加した労働者たちは声を一つに旭硝子の不当解雇と不法派遣の犯罪を糾弾した。
キムホギュ金属労組委員長は大会挨拶で「旭硝子労働者たちが職場から追い出されて5年だ。」「早くに現場に戻らなければならないにもかかわらず非常に遅くなっている」と無念さを表した。
労組亀尾支部旭非正規職支会組合員たちは旭硝子社内下請け会社で働き、2015年6月30日メールで解雇を通告された。
キムホギュ労組委員長は「旭硝子労働者たちが亀尾工団アスファルトに撒いた花の種が旭硝子工場の中へ飛んでいき、野の花としてパッと咲かせなければならない時」「6年目に入った旭闘争の月日がこれ以上遅れないよう金属労組がしっかり力を集める」と約束した。
支会によれば、2015年解雇当時旭硝子に3つの社内下請け会社があった。この中でGTS労働者たちが2015年5月29日労組を結成した。元請けは6月GTSと請負契約を解消した。GTSで働いていた社内下請け労働者178名はある日突然職を失った。請負契約はその年の12月20日までだった。
元請けは契約が6か月余り残った状況で突然GTSと契約を断った。労働組合ができてからひと月後に起こったことだ。支会は、「労組破壊の目的で下請け契約を解除した明白な不当労働行為」だと説明した。
チャホノ支会長は「ガラスをつくる工場ということで特殊手袋をはめなければならない。ガラス生産で世界で指折りの旭硝子が安全装備の手袋さえ非正規職労働者に対しては差別的に支給した」といい、「正規職が使って捨てた手袋をゴミ箱から拾って使うなど、これは本当におかしいと思い労働組合をつくった」と話した。
支会は現在社側の不当労働行為・不法派遣などについて、法廷闘争を行っている。不当労働行為は最高裁に、不法派遣は高裁に係留中だ。支会の「労組破壊のための会社契約解除」の主張を1、2審裁判所は証拠不十分だと判断した。不法派遣(勤労者地位確認訴訟)は、昨年8月1審大邱地裁金泉支院が支会の手をあげた。
この日決意大会には金属労組非正規職事業場と慶州・亀尾・浦項支部拡大幹部たちが参加し、旭非正規職支会組合員たちと共に行動した。
チェジェソ金属労組慶州支部長は、「同じ金属労組であり慶北地域同志として、旭労働者たちの苦闘を取り除く闘いに最後まで共に闘う」と約束した。
ファンウチャン労組浦項支部長は「今日ここに集まった同志たちの怒りを集めて金属労組全体の闘いで闘争をつくりだして行こう」と声を高めた。
(ペエジュ 労働解放闘争連帯(準)2020.7.14)
”旭闘争5年休まず、精一杯闘い抜いて来た”
亀尾旭非正規職支会闘争5年、金属労組決意大会が開かれた7月10日、故ムンジュンウォン烈士の遺族がその集会に参加した。ニュースではパクウォンスン市長焼香所がソウル市庁前に設置されるという放送が流れて来た。集会参加者たちは去る2月韓国馬事会の弾圧に抵抗したムンジュンウォン烈士のソウル光化門市民焼香所をソウル市が公権力で踏みにじったことを思い起こさせた。
烈士の遺族は悪夢のような記憶に表現できな苦痛を抑えなければならないところ、旭非正規職支会集会参加を躊躇することなく、怒りと闘争で非正規職撤廃を共に叫んだ。このように5年を駆け抜けて来た非正規職労働者たちの闘いは、決然とした団結と連帯の中心にある。
金属労働者たち、あちこちで闘う労働者たち、病院労働者とトルゲート労働者たち、連帯する市民、映像を取る労働者、ヘチャン僧侶、別の世の中を夢見るご飯車’おひつ’など、500名が集まった。労組をつくったからとメールで解雇を通告されて5年、旭非正規職労働者たちの闘争の5年間は、大会名そのまま「休みなく精一杯闘って」来た時間だった。休みなく連帯し、休みなく団結した。だからあちこちで闘う労働者たちが朝まで降り注ぐ暴雨にも関係なく闘って来た。
燕尾服を来た亀尾市立合唱団労働組合幹部たちの事前公演で集会が始まった。参加単位の紹介は金属労組地域支部の場合、支会事業場を省略し紹介したにもかかわらず4ページを超えた。それでも司会者が抜かした単位2か所は別に紹介しなければならなかった。事業場の数字で言えばそこそこの規模の地域集会より多かった。旭同志たちが満5年を休まず連帯闘争をしただけに集会参加者たちも様々で多かった。そして真剣だった。
事実先ず到着したのは人ではなく’植物’だった。集会前に旭非正規職支会が闘争5周年籠城場を飾るプログラムとして植木鉢を送ってほしいというポスターを出した。連帯する数百の気持ちが集まり、旭労働者たちが作った植木鉢置き場を一瞬のうちにぎっしり埋め尽くした。集会に直接持ってきた植木鉢は、置き場がなく歩道に置かれた。そうして300余個の植木鉢が新たに籠城場に合流した。闘争基金の通帳も満たされたという。そして闘争基金を手渡す集会プログラムの時同志たちは列を作った。
旭非正規職同志たちが作った歌が、旭工場の前に響き渡り、金属労組の律動隊同志たちが文宣【訳注:読み「ムンソン」:「文芸宣伝」の略。律動。】を行った。多くの同志たちがマイクを握り、率直な連帯発言を続けた。文化労働者は熱の入った歌を歌った。連帯したヘチャン僧侶が旭闘争支持に加え、労使政野合を廃棄しようという主張も拍手を受けた。労使政野合廃棄、キムミョンファン辞退を訴えるプラカードが自然だった。集会を終え、同志たちのために食事を準備したご飯車は、ごはん一粒まで誠意を込めた。
旭集会に行くために徹夜仕事を終え、2時間ほど眠り参加した労働者、月次有給休暇を使って来た労働者、自分のことで精一杯の闘争にもかかわらず旭闘争は必ず来なければと参加した労働者、何日も準備したことと努力を惜しまなかった労働者…不思議と集会に参加したすべての人たちの顔に笑みがあった。メールで解雇され、満5年街頭にあってもあちこちで労働者が倒れても、力を集め闘っても不十分な状況で、民主労総委員長が労使政野合まで企む状況にも、人々の顔には笑みが広がった。これが’旭同志たちの力’だと思った。
下請けには、硝子作業用手袋も与えない現実、正規職がごみ箱に捨てた手袋を拾って使わなければならない非正規職の切ない思いをしたことのない人はわからない。労組活動を行ったからとメールで解雇されて以降5年の歳月を過ごしたことがない人にはわからない。しかし誰よりも旭非正規職支会同志たちが笑っていた。チャホノ支会長は、「満5年を闘うとは思わなかった。われわれはよくがまんし、折れることなく野の花として根を張った。これから進んで行く道は遠い」と言った。旭非正規職同志たちの毅然とした態度が数百名の労働者の中に、数百個の花植木鉢の中に輝いた。
毎日、毎週討論し自分たちと違う労働者の闘いを見て何をするのか討論し、また振り返り何をどうしていくのか討論しながら続けて来た満5年には誰よりも勤勉で率先垂範する連帯と団結、同志愛がしっかり詰まっている。旭非正規職5年の闘争には生きている連帯があり、烈士の精神があり、民主労組の精神と原則がある。5周年決意大会で再び感じ学んだ。労働者は一つだ!非正規職撤廃しよう!民主労組死守しよう!力強く闘って来ただけに、これまでの5年を超えてどこへどのように進んで行くのかを旭同志たちが示している。